EU、ケルチ海峡、ドンバス地方、クリミアの問題について露に呼びかける声明発出

EU、ケルチ海峡、ドンバス地方、クリミアの問題について露に呼びかける声明発出

ウクルインフォルム
欧州連合(EU)は、ロシアに対して、24名のウクライナ海軍軍人の解放を要求するとともに、ミンスク諸合意においてロシアが負う義務の履行するよう、またクリミアへの監視ミッションのアクセスを認めるよう呼びかけた。

30日、ウィーンの欧州安全保障協力機構(OSCE)常設理事会会合にて、「ロシアの対ウクライナ侵略継続と違法クリミア占領に関する」EU声明が発表された

声明には、「私たちは、ロシアに対して、拘束する乗員とだ捕した船舶を無条件に遅延なく解放するよう何度となく呼びかけてきた。私たちは、ロシアが国際海洋法裁判所(ITLOS)の決定を速やかに履行することを期待してきた。私たちは、引き続きこれを期待する」と書かれている。

EUは、同時に、モスクワの裁判所が、ITLOSの決定を無視して、ウクライナの海軍軍人の逮捕期間を7月まで延長したことを深く遺憾に思うと伝えた。

更に、声明には、過去1週間、ウクライナ東部ドンバス地方の紛争圏にて治安情勢が不安定であることを指摘しつつ、本件はロシア連邦によるウクライナに対する侵略行為の結果であると書かれている。EUは、軍事技術・装備が民間インフラ施設のそばにあることが、衝突ライン沿いに暮らす民間人に被害をもたらすリスクを強めていることを強調した。加えて、EUは、改めてロシアに対して、治安情勢解決のために、自らの有す絶大な影響力を武装集団に対して行使するよう呼びかけた。

また、声明には、ロシアが支援する武装集団が支配する地域でのロシア国籍付与の事例が指摘されており、「本件は、ウクライナ主権へのさらなる攻撃である。本件により、ウクライナを今後も不安定化させ、紛争を深めようという、ロシアの意図が際立っている」と強調されている。EUは、ミンスク諸合意履行を破綻させ、ウクライナ政権が、国際社会に認められた国境内の自国量のコントロールを完全に回復することの障害となるような行為は如何なるものも控えるよう、ロシアに対して呼びかけている。

さらに、声明には、OSCE特別監視団(SMM)の業務妨害、とりわけ、SMMが所有する無人機(UAV)といった機材の使用への妨害は看過し得ないと強調されており、最近、被占領地域のペルヴォマイシク、ゾロテー-5、ビーラ・カムヤンカ付近にて、SMM無人機が攻撃される事案が3件確認されていることが喚起されている。また、SMMの移動の自由への制限が、主に、ロシアが支援する武装集団がコントロールする地域にて発生していることが説明されている。

加えて声明には、「それは、違法併合されているクリミア半島領域や、ウクライナ・ロシア間国境にも関することであり、SMMはこれらへのアクセスを体系的に拒否されている」と強調されている。

EUは、また、ロシアに対して、武装集団に対して、資金と軍備の支援を行うことで、紛争を焚きつけることを速やかに止めるよう呼びかけている。武装集団コントロール地域にて、ロシアの軍事技術やロシア軍人が確認されているという情報につき、EUは大きな懸念を表明した。

声明には、EUの対露経済制裁はミンスク諸合意の完全履行と関連づいていることを喚起した。

違法併合下のクリミアの情勢に関しては、EUは、ロシアに対して、クリミア半島において国際人権基準を完全に遵守するとともに、国際法に違反する形で拘束・断罪されている人物全てを速やかに解放するよう呼びかけた。

EUは、最後に、国際的に認められた国境内でのウクライナの主権、領土一体性、団結、独立を一貫して支持していることを喚起し、さらに、ロシアに対して、同様にこれらを支持し、自らが述べてきたことを遵守し、行動と発言を通じて情勢の安定化を促進するよう、またこれら原則に反する行為を行わないよう呼びかけた。

声明には、「私たちは、2014年2月からのロシア軍からの侵略行為による、ウクライナの主権と領土一体性への明白な侵害、そして、クリミア自治共和国とセヴァストーポリ市のロシア連邦への違法な併合を断固として非難している。私たちがこの併合を認めることはない。EUは、自らの不承認政策を完全履行することにコミットし続ける。それは、制限措置等を通じて行われる」と強調されている。


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