欧州のどの国も、ウクライナほどの脅威は受けていない=ヴォルカー米国務省特別代表
ウクルインフォルム
カート・ヴォルカー米国務省ウクライナ問題特別代表は、ウクライナが過去5年間受けている安全保障上の脅威は、現代の欧州にとって前例のないものであると考えている。
11日、ヴォルカー特別代表が、第12回キーウ(キエフ)安全保障フォーラムにて動画メッセージの形で発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ヴォルカー特別代表は「ウクライナが過去5年間毎日受けているような安全保障上の脅威は、欧州のどんな国も受けてはいない。この5年間は、ウクライナにとって、例外的な困難であった。ロシアによるクリミア違法併合やドンバス戦争だけのことではなく、政治的にも経済的にも挑戦があった。非常に困難な時期だったのである」と発言した。
そして、同特別代表は、「その中で、鼓舞させられるのは、ウクライナ人が、強固でまとまった国民アイデンティティを形成して、この挑戦に対抗していることである。それは新たな改革、欧州大西洋機構への最終的統合を目的とするアイデンティティである。アメリカ合衆国は、この道を進むウクライナを強くサポートしている」と指摘した。
なお、キーウ安全保障フォーラムは、アルセーニー・ヤツェニューク財団「オープン・ウクライナ」が2007年に開始したものであり、毎年、ハイレベルで黒海地域、欧州、グローバルのレベルでの安全保障上の喫緊の問題につき議論する場となっている。同フォーラムでは、地域紛争、経済・エネルギー安全保障、サイバー安全保障、組織犯罪問題、人身売買問題、違法移民や難民問題といったテーマも議論されている。