NATO加盟国、露に対してクリミアのコントロールをウクライナに返すよう呼びかけ

NATO加盟国、露に対してクリミアのコントロールをウクライナに返すよう呼びかけ

ウクルインフォルム
北大西洋条約機構(NATO)は、ロシア連邦に対して、クリミアのコントロールをウクライナに返還するよう呼びかけた。

18日、NATO公式ウェブサイトにクリミア違法併合5年に際した声明が掲載された。

声明には、「ロシアは、5年前ウクライナに対してクリミアを違法に併合するために力を行使した。このウクライナの主権と領土一体性の侵害行為は、国際法への深刻な侵害であり、大西洋地域の安全保障に対する主要な挑戦となっている。私たちは、この行為を強く非難するとともに、これを認めないし、将来にわたっても認めない。私たちは、ロシアに対して、クリミアのコントロールをウクライナに返還するよう呼びかける。私たちは、ウクライナの国際的に認められた国境と領海内における主権と領土一体性への完全な支持を再確認する。クリミアはウクライナ領である」と書かれている。

また、NATO加盟国は、クリミアにおいてロシアの実質的「政権」がウクライナ人、クリミア・タタール人、その他の地方コミュニティ代表者に対して権利侵害・迫害を行っていることに深い懸念を表明した。その事例として、私刑による殺人、拉致、強制失踪、暴力、拘束、逮捕、拷問が列挙された。また、声明では、2017年に国際司法裁判所がクリミア・タタール民族代表機関「メジュリス」への活動禁止解除を命令したにもかかわらず、ロシアは引き続き、同機関の活動を禁止し、迫害対象としていることが指摘されている。

NATOは、クリミアにおける人権侵害や迫害を速やかに終わらせ、ウクライナ政治囚・捕虜を解放し、またクリミアへの国際監視団のアクセスを保障するように呼びかけた。

加えて、声明には、「クリミアの違法併合を合法化したり平常化しようとする如何なる試みも止めなければならない」とし、その事例として、ウクライナ国民へのロシア国籍の自動的付与、強制移住、ロシア連邦軍への徴兵、違法なロシア選挙運動の実施を指摘した。

NATOはまた、ロシアがクリミアを大規模に軍事化していることを非難するとともに、黒海地域の軍事化に関するロシアの行動・計画に対する懸念を表明した。同時に、NATOは、ロシアによるケルチ橋の建設を非難し、同建設もウクライナの主権と領土一体性を侵害していることを指摘した上で、この橋がウクライナ経済にとっての追加的障害となっていることを指摘した。

声明には、2018年11月にアゾフ海近くケルチ海峡にて、ロシアがウクライナの艦船・乗員に対して軍事力を違法に行使したことを指摘し、「この攻撃は、同地方におけるロシアの攻撃行動の一環である」と指摘した。また、声明には、2018年12月17日に国連総会にて採択された決議を喚起し、「私たちは、ロシアに対して、追加的条件を科すことなく、同国が拘束するウクライナ人乗員を解放し、だ捕した船舶を戻し、アゾフ海のウクライナの港湾への障害なきアクセスと航行の自由を保障することで国際的義務にのっとった行動をとるよう呼びかける」と強調されている。

また、ロシアのウクライナ領での違法な行動への対応として、制裁を含めた広範囲の国際的支援が行われていることが喚起された。

声明の終わりには、ロシアが国際法にのっとり、自らの国際的義務と責任を履行する形での、明確かつ建設的な変化を行わない限り、同国との関係が「通常の状態(business as usual)」に戻ることがあってはならないことが説明された。


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