クリミアで拘束されるベキロフ氏の配偶者、同氏の健康状態の悪化を警告
2日、ベキロヴァさんが、自身のフェイスブック・アカウントに書き込んだ。
ベキロヴァさんは、「敬愛するウクライナの皆さん、世界の皆さん!今日、2019年1月2日は、私の夫、エデム・ベキロフがシンフェローポリ拘置所特別収容室に入れられてから22日目です。医師の診断を受けていた、病気を患う彼にとって、適切な治療も、不可欠な観察もない状況におかれることは、彼の生命に高いリスクをもたらします」と書き込み、夫が死に至るかもしれないとし、ベキロフさんを救うよう強く呼びかけた。
ベキロヴァさんは、弁護士や市民委員会の努力で、ベキロフさんは拘束後17日目にしてようやく、シンフェローポリ市内の病院での診察を受けさせられたが、拘置所に戻されてからは、医者も看護士も弁護士も彼との面会が許されておらず、12月21日以降の彼の容態について、全く情報がないと指摘した。
これまでの報道では、昨年12月12日、(へルソン州)チョンハルからクリミアへの入域の際、へルソン州ノヴォオレクシーウカ在住のウクライナ国民、クリミア・タタール人のエデム・ベキロフさんがロシア連邦保安庁(FSB)に拘束されていた。ベキロフさんはクリミアに暮らす78歳の母親と親族に会うためにクリミアを訪れるところだった。ベキロフさんは、第1グループの障がいを持っており、2018年1月には冠動脈バイパス手術をしており、その際、4か所の血管が繋がれたとのこと。拘束の際にベキロフさんが持っていた薬の入ったリュックサックが押収されており、以降ベキロフさんには適切な医療行為が与えられていない。
12月13日、被占領地クリミアの「裁判所」は、ベキロフさんを拘置所に2月11日まで逮捕する判決を下した。罪状は、14キログラムの弾薬や武器を保有・譲渡だと言い渡された。なお、「裁判」時には、ベキロフさんは2回にわたり体調が悪化し、救急車で病院に運ばれており、病院では血糖値と血圧の低下だと診断されている。
ベキロフさんの弁護をするアレクセイ・ラジンさんは、シンフェローポリ市拘置所での逮捕は、拷問的であり、死に至る恐れもあると警告している。
アメリカとEUは、ロシアに対して、ベキロフさんを解放するよう呼びかけている。