ウクライナ外務省、クリミア「ヒズブット・タフリール」裁判に関しロシアに抗議
24日、ウクライナ外務省がコメントを公表した。
発表には、「ウクライナ外務省は、ロシア連邦北コーカサス軍管区裁判所が、テロ活動という明らかに捏造された罪状により、ウクライナ国民エンヴェル・マムトフ氏に17年、ルステム・アビリタロフ氏、レムジ・メメトフ氏、ゼヴリ・アブセイトフ氏に9年の拘禁刑を言い渡す有罪判決を下したことに対し、断固として抗議する」と書かれている。
また、外務省は、ロシアの反テロ法が同国の占領政権により、クリミア・タタール人に対する政治的弾圧を隠ぺいするために幅広く利用されていることを指摘し、国際社会が、12月22日に採択された国連総会「クリミア自治共和国とセヴァストーポリ(ウクライナ)における人権状況」決議において、このようなロシアの行為を非難したことを喚起した。
外務省はまた、ウクライナ国民解放のためにあらゆる政治的・外交的手段を利用していくとし、同時に、国際社会に対しては、侵略国であるロシアに対して、クリミアでの人権侵害を止め、違法に拘束されるウクライナ国民を開放するための圧力を強化するよう呼びかけた。そして、発表には、ロシアは「2016年12月19日、2017年12月19日、2018年12月22日の3つのクリミア決議とウクライナ対ロシア案件における国際司法裁判所(ICJ)の予防措置命令」を履行せねばならないと指摘されている。
これまでの報道にあるように、24日、ロシアの北コーカサス軍管区裁判所は、クリミアのバフチサライで「ヒズブット・タフリール(イスラム解放党)」への関与の容疑で拘束されたウクライナ国民を有罪とし、エンヴェル・マムトフに厳格収容所での17年間の拘禁刑を、その他3名(レムジ・メメトフ、ルスラン・アビリタロフ、ゼヴリ・アブセイトフ)には同収容所での9年間の拘禁刑を言い渡していた。