ウクライナ東部への国連平和ミッション派遣問題:米国特別代表、ロシア大統領補佐官とのやりとりについて説明
8日、ヴォルカー特別代表が電話を通じた記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ヴォルカー特別代表は、「今年の夏の間と秋の始め、私は、ロシア側の同僚であるスルコフ氏(ロシア大統領補佐官)と、ロシア側の(編集注:国連平和ミッションに関する)立場に進展があったかどうかを確認するために、手紙のやりとりを行った。彼の返答からわかったことは、現在真の国連平和ミッション派遣については、ロシアが依然としてはるか遠くにいるということであった」と述べた。
同特別代表は、ロシアが欧州安全保障協力機構(OSCE)ウクライナ特別監視団(SMM)の保護だけのために国連平和ミッションを展開するという案を支持し続けており、それは、地域全体の安全を保証し、安全な環境を作り出すことを目的とした案ではないと説明し、つまりロシアの立場は、引き続き、同国が支援する武装集団と政治機構をそのまま残す、ということである、と指摘した。
そして、同代表は、「(ロシアの提案する)これら条件は、ミンスク諸合意にのっとっておらず、ウクライナも、私たちのパートナー国、フランス、ドイツ、その他の国々のいずれも、支持することはできない。つまり、私たちは、この重要な問題において、私たちは全く前進がないことがわかった」と強調した。
同代表は、現在のウクライナ東部における侵略がロシアにとって「非常に高くついている」と指摘し、さらにはこれによりウクライナをロシアから文明的な次元で引き離すことになったとの確信を表明した。そして、「私は、現在起きていることが誰かの利益にかなっているとは思わない。ロシアの利益にはかなっていないのは確かである。私たちが現在見ている、この紛争における失われる命、財政上損失、制裁による損失、これはロシアにダメージを与えているのである」と強調した。
その上で、同代表は、ロシアが本当の解決を模索し始めることへの期待を示し、「そして、私たちは、ロシアとともにそれ(本当の解決)を見つける作業を行う準備がある」と強調した。