EU、センツォフ映画監督の適切な治療と解放を期待

EU、センツォフ映画監督の適切な治療と解放を期待

ウクルインフォルム
欧州連合(EU)は、ロシアに対して、ウクライナ人映画監督のオレフ・センツォフ氏に対しての然るべき治療と、ロシア国内とクリミアにおいて違法に拘束されている他のウクライナ国民とともに同映画監督を速やかに解放するように要求した。

7日、コシヤンチッチEU報道官が声明を発表した。

同声明には、「EUは、オレフ・センツォフ氏と連帯を表明し、彼に対して迅速かつ然るべき医療行為が行われること、ロシア国内とクリミアで違法に拘束されているその他のウクライナ人とともに速やかにセンツォフ氏が解放されることを期待する」とある。

同EU報道官は、センツォフ氏が145日間のハンガー・ストライキを通じて信じられないほどの勇敢さ、決断力、無私無欲を示したこと、また彼の健康が危機的状態にまで悪化していることを指摘した。

同声明には、「ロシア政権は、センツォフ氏に対する適切な治療を与えることを拒否することで、同氏の権利を侵害し、また、国際法、具体的には2018年7月25日付の欧州人権裁判所の暫定決定にのっとった人権尊重の義務にも反している」ことが指摘された。

また、同報道官は、センツォフ映画監督がクリミア半島で行った活動のために拘束されており、同監督はロシアによるクリミア違法併合に断固として反対していることを強調するとともに、EUが本件を国際法と司法の基本的基準の違反だとみなしていることを指摘した。

これまでの報道にあるように、オレフ・センツォフ映画監督の弁護士であるドミトリー・ジンゼ氏は、5日、同映画監督が6日にハンガー・ストライキを停止することを認めた。センツォフ氏は、書簡を弁護士に渡しており、その書簡には彼に対する強制摂食の危機があることが述べられていた。

クリミア出身ウクライナ人映画監督であるオレフ・センツォフ氏は、2015年8月、ロシアで、被占領下クリミアにてテロを計画したというでっち上げの断罪により、厳格収容所への20年間の拘禁刑が言い渡された。2018年5月14日、センツォフ映画監督は、ロシアに拘束されている全てのウクライナ人政治囚解放を求めて、無期限ハンガー・ストライキを発表した。

現在、ロシアと併合下クリミアにおいて、70名近くのウクライナ国民が拘束されている。その中には、ロシアがスパイの罪で12年間の厳格収容所拘禁を言い渡したウクルインフォルム通信の記者ロマン・スシチェンコ氏も含まれる。

写真:89.fsin.su


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