ミュージシャンのヴァカルチューク氏、政界進出の準備を表明するも、大統領選出馬の意思は示さず
15日、ヴァカルチューク本人が、ヤルタ欧州戦略会議(YES)で述べた。同時に、ヴァカルチューク氏は、大統領選に出馬するかについては明言しなかった。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ヴァカルチューク氏は、政界に進出することで自身の過去(音楽活動)が社会の審査対象となってしまうことへの準備があると述べた。同氏は、「誰かが政治家になりたいと思った時、その人がしなければならないことのうち、(社会に過去を審査されるということは)最も簡単な類のことです」、「その準備がなければ、席に座るべきではない。私にはその準備がある」と述べた。
そして、ヴァカルチューク氏は、政治家が盗みを行い続ける状況を我慢するつもりはないと述べ、「私は、政治家から、音楽家は歌を歌わねばならず、政治家が政治をすべきなのだという言葉をよく聞きます。27年間、その政治家達が政治をしてきました。その結果、私たちの前には何があるでしょうか。政治家は何をしているでしょうか。盗みです。彼らのスローガンをわかりやすい言葉にすると、『音楽家には歌わせておいて、私たちは盗み続ける』でなければなりません。あなた方は、この状況に我慢できますか。私はできません。この状況で、私にできることは何が残っているでしょうか」と強調した。
ヴァカルチューク氏は、国のリーダーは、何よりまず、ウクライナ国民をまとめあげ、普通の人たちと対話をすることを今すぐにはじめなければならないとし、「それがこの国で最初にしなければならないことです」と発言した。そして、同氏は、この国は、まず何よりルールの変更が必要である、ルールが国を変えるのであり、大統領が変えるのではないと指摘した。
しかし、ヴァカルチューク氏は、大統領選に出馬するのかとの直接の質問に対しては返答をしなかった。
また、ロシアの侵略とプーチン・ロシア大統領との対抗において、ウクライナの国益を真剣に代表することができるか、との問いに対しては、ヴァカルチューク氏は、どんな人であれ、国の指導者のポストに座るのであれば、重要なことは、プーチンや誰かを説得することではなく、自国の国民を説得することであるとし、「自らの側の人を説得すれば、国民はまとまるでしょう。私は、私たちに解決できない脅威が生じるとは思っていません」と答えた。さらに、同氏は、現在存在する外部からの脅威を正しく評価することは大切だが、一方で、問題解決の鍵はウクライナの中で見つけられるということを覚えておかなければならない、と述べた。