欧州委員会、宇の調査報道番組をめぐる状況を懸念
ウクルインフォルム
キーウ(キエフ)市ペチェルシク地区裁判所が、調査報道テレビ番組「スキーム」のジャーナリストであり編集長であるナターリヤ・セドレツィカの携帯電話へのアクセスを、検事総局に与える決定をしたことにつき、欧州委員会で深刻な疑念が沸いている。
5日、リカード・ヨズヴャク「ラジオ・リバティ」記者がツイッターで伝えた。
ヨズヴャク記者は、「ウクライナのペチェルシク地区裁判所による、国際的に認められているセドレツィカ調査報道記者の、メッセージや位置情報を含む携帯電話へのアクセスを検事総局に与えるとの決定は、非常に深刻な疑念を抱かせるものである」との欧州委員会の発表を引用して伝えた。
以前、欧州プラウダ通信が、調査報道はウクライナの汚職との闘いを促進させているとのコシヤンチッチEU報道官の声明を伝えていた。同声明では、「裁判所のどんな決定も、記者の情報源の保護と同様に、基本的な報道の自由と国際的報道基準を害することがあってはならない」と強調されている。
以前の報道によれば、キーウ市ペチェルシク地区裁判所は、検事総局に、セドレツィカ記者・「スキーム」編集長の電話情報へのアクセスを17か月間与える決定を下していた。裁判所の決定には、とりわけ、捜査官に対し、2016年7月から2017年11月までの期間の同記者の通話、SMS、位置情報へのアクセスを与えることが記されている。
写真:medialab.online、ナタリヤ・セドレツィカ提供