欧州委員会、ウクライナとロシアに、今後10年間の欧州へのガス輸送に関する契約を締結するよう提案
ウクルインフォルム
欧州委員会は、本年夏前に、ウクライナ・ロシア・欧州連合(EU)の三者会合の開催し、ウクライナ領を経由するロシア産ガスの欧州への供給に関する契約についての協議を提案する意向があることを発表した。その際、欧州委員会は、同契約の期間として少なくとも10年間を提案する。
9日、マロシュ・シェフチョヴィチ欧州委員会副委員長兼エネルギー同盟担当委員が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
同副委員長は、「私たちは、次の冬だけでない(より長期の)ガス供給問題を解決しなければならない。ご存知のとおり、EUにとっての重要優先課題は、今後10年間のウクライナを経由する長期ガス輸送契約の確保である。それが私たちの優先課題である。私たちは、本件についてオープンである。正に本件が、過去の(編集注:ウクライナ・ロシア・EUからなる)3者会合の際に私たちが議論してきたものである。そのため、私たちは、ウクライナ大統領選挙が終わり次第、可能な限り早い段階で、同様の会合を開催するつもりである」と強調した。
同副委員長は、次回会合は、ウクライナ大統領選挙に関連して、開催日が確定していないと説明しつつ、「しかし、夏までの3者会合の開催について、私たちにできることはすべて行うことを明言する。なぜなら、それ以降は、時間が非常に少なくなるからである。私たちは皆、冬が近づいていることを完全に理解しなければならない」と強調した。
なお、前回の3者会合は、本年1月21日、ブリュッセルにて開催されていた。ウクライナのナフトガス社とロシアのガスプロム社の間に締結されている欧州へのロシア産ガスの輸送契約は、2019年末に失効する。