メルケル独首相、ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」建設に関し、ウクライナのための輸送保証を支持
ウクルインフォルム
ドイツのアンゲラ・メルケル首相は、ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」建設計画に関して、ウクライナのガス輸送の役割を維持することを保証することを支持していると述べた。
1日、メルケル独首相が、ウクライナ最高会議(国会)において、アンドリー・パルビー最高会議議長と議会政党各会派代表の会談時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
メルケル独首相は、「『ノルド・ストリーム2』に関しては、私たちは、ウクライナがこのプロジェクトに反対していることを知っている。私のこのプロジェクトに対する批判はウクライナほど強くない。私は、ウクライナに対する保証を作ること、ウクライナが自らの輸送の役割を維持できるようにすることを支持している」と発言しつつ、それは「輸送条約」を作ることであると補足した。
他方で、パルビー最高会議議長は、「ノルド・ストリーム2」の建設がバランスを崩してしまい、ウクライナのみならず欧州全体の安全保障にリスクをもたらす可能性があると強調した。そして、同議長は、メルケル首相に対して、本件に関するウクライナ側の論拠を詳細に分析して欲しいと呼びかけた。
パルビー議長は、「私たちは、ロシアのエネルギー(供給)を利用した脅迫を何度となく実感してきた。私たちは、ロシアがエネルギー問題を国家の政治プロセスへの影響行使のためにどのようにして利用しようとしているか、知っている」と強調した。
これまでの報道によれば、「ノルド・ストリーム2」建設プロジェクトとは、ロシア海岸からバルト海を通じてドイツまで通じる新しいガスパイプライン建設のことである。同パイプラインは、年間550億立方メートルのガスが輸送できるようになることが想定されており、ライン全長は1200キロメートル以上。プロジェクトの総工費は、95億ユーロと想定されている。