トランプ氏、ウクライナへの「アタクムス」完全攻撃許可と「トマホーク」供与を検討=報道
ワシントン・ポストの論説記事に書かれている。
記事は、トランプ氏が、先月イランの標的を攻撃したのと同じ兵器である、巡航ミサイル「トマホーク」をウクライナに送る可能性を検討したとある。
もし、同ミサイルがウクライナから発射されれば、それはモスクワやサンクトペテルブルクに着弾する可能性があり、本件は先週金曜日にも議論されたという。
しかしながら、関係者によると、「トマホーク」は現在、ウクライナへの供与リストから外されているという。同紙は、「トランプ氏が(編集注:ロシアへの)さらなる影響力を行使したがる場合、後で配備される可能性はある」と指摘している。
同時に、ある関係者は、トランプ氏が現在ウクライナにある18発の長射程ミサイル「アタクムス」を、その300キロメートルの全射程で使用することを許可すると明らかにした。
同ミサイルだと、モスクワやサンクトペテルブルクには到達しないが、しかし現在射程外にあるロシア領内深部の軍事基地、飛行場、倉庫を攻撃することが可能となる。ウクライナへの兵器供与パッケージには、より多くの「アタクムス」が含まれる可能性があるという。
数か月にわたり、国防総省の関係者は「アタクムス」を用いた、ロシアのより深部攻撃をウクライナに許可するよう求めてきたという。
関係者は、プーチン氏に圧力をかけるというトランプ氏の決意は、先週のゼレンシキー大統領との電話会談中に明らかになったと伝えた。
政権内の議論に詳しい情報筋によると、トランプ氏は3つの理由から対ロシア・エスカレーションに踏み切ることを決定したという。1つ目の理由は、トランプ氏は、プーチン氏が和平への準備があるふりをしながら、トランプ氏の停戦要請を無視することで、自身を軽視していると考えたから。2つ目は、トランプ氏が、イランに対する爆撃機「B−2」と「トマホーク」の使用にて米軍の能力を認識したから。3つ目は、トランプ氏が、プーチン氏はロシアに対してより大きな武力行使の脅威があってはじめて交渉に応じるだろうと考えているからだという。
なお、14日、ゼレンシキー宇大統領は、トランプ米大統領と電話会談を行っていた。
写真:ホワイトハウス