生存と勝利の構造設計は新しい軍事技術システムの構築によってのみ可能=ザルジュニー前ウクライナ軍司令官
ウクルインフォルム
ウクライナのザルジュニー駐英大使(前軍総司令官)は、現段階における生存・勝利戦略の構造設計は、新しい軍事技術システムの構築によってのみ可能だとの考えを示した。
ザルジュニー大使がウクライナ・英国防衛技術フォーラムでのスピーチの際に発言した。スピーチ全文がウクラインシカ・プラウダに掲載された。
ザルジュニー氏は、ロシア・ウクライナ戦争は戦争の性質が完全に変わっているとし、なぜなら無人機システムとデジタル技術の登場により、過去何十年にわたって戦争の性質を定めてきた従来型の兵器が「過去のもの」となっているとし、従来の攻勢作戦が以前より有効でなくなっており、兵站ルートへの攻撃が日常化していると指摘した。そして同氏は、その中で、グローバルな安全保障システムは各国に新たな対応と防衛アプローチの転換を要求していると訴えた。
また同氏は、見直しが求められる主な分野は、攻撃・監視用の無人機とデジタル技術だとし、それは監視、攻撃、偵察、防空の無人機、地上・海上無人機、汎用戦闘プラットフォームだと指摘した。
同氏はその際、「それは単に技術ではない。それらは全て、運用の形態や手段の完全な再考を要するものであり、その結果、軍事ドクトリンの再構築を必要とする。同時に、それは、軍組織の原則の見直しをもたらし、その結果防衛の再設計へと繋がる」と指摘した。
さらに同氏は、いずれにせよ現時点での生存・勝利戦略の構造設計は、新しい軍事技術システムの構築によってのみ可能だと主張した。
また同氏は、「これら全てが今の、おそらく3〜5年の間の技術サイクルの中で行われなければならない」と指摘した。
写真:ザルジュニー駐英大使(フェイスブック)