ウメロウ宇国防相、ヘグセス米国防長官の発言につき「ウクライナのNATO加盟の立場は変わらない」
ウメロウ国防相が同日ブリュッセルで開催されたウクライナ防衛問題コンタクトグループ(UDCG)会合(ラムシュタイン会合)の後に発言した。
ウクルインフォルムの特派員から、ヘグセス米国防長官による、ウクライナが2014年国境に戻ることやウクライナがNATOに加盟することは「非現実的」だと形容したことや、ウクライナの平和的情勢解決のどのような条件下での平和維持軍であってもNATOミッションでの軍の派遣の可能性はないとの同日の発言の後、ウクライナの安全の保証の見方は変わったかと質問されると、ウメロウ氏は、「第一に、UDCG、あるいは『ラムシュタイン』フォーマットは安全保障と防衛の支援に焦点を当てたものだ。全ての政治的なことは、国防相が協議していくものではない。あなた方は過去33年間すでにそれら全ての発言を聞いてきたのであり、それに慣れるべきだ。私たちの立場は常に不変である。私たちはNATO加盟国になりたい。私たちはNATO加盟国になる。私たちはEU加盟国になる。私たちは自らの防衛力を維持しているし、私たちはそれを行うことができる。そのため、私たちには自分の優先課題があるのだ。どのような結論も私たちの国民と一緒に下されて行くのだ」と強調した。
記者から、ウクライナへの欧州の平和維持部隊が派遣されるというアイデアについて更に質問されると、ウメロウ氏は、そのアイデア自体はパートナー国に「非常に肯定的に」受け止められているとし、諸国はそのようなあり得るミッションの条件と形態について協議を続けていると伝えた。
さらに、米国の支援が縮小した場合、ウクライナはロシア侵略軍に抵抗する能力を持ち続けるかとの質問対して、ウメロウ氏は、「可能だ。私たちはこの戦争に勝利する。私たちはロシアを抑制しており、安全保障支援に独自の貢献を行っている。そのような支援の55%が、ウクライナ自身によって確保されており、25%が欧州やその他のパートナーによるものだ。残りの20%が米国から入ってきている軍事支援だ。それは、当然、重要な殺傷性武器であるし、その20%は過去に例のないものだ。私たちは、私たちを支えてくれている全ての国に感謝している。しかし、私たちは、ウクライナの戦士、ウクライナの国民は私たちの安全と、欧州大西洋パートナーたちの大陸の安全も守っているということは強調しておきたい」と発言した。
これに先立ち、米国のヘグセス国防長官は12日、ウクライナのための永続的な平和は欧州・非欧州の国々の軍による安全の保証が含まれるべきであるが、それが平和維持軍として展開される場合、それは北大西洋条約機構(NATO)のミッションとなるべきではなく、また米軍は加わらないと発言していた。