米露高官協議 米、NATO拡大原則譲らず 協議継続へ

米露高官協議 米、NATO拡大原則譲らず 協議継続へ

ウクルインフォルム
10日、米露高官が緊迫するロシア・ウクライナ情勢を受けてジュネーブで「戦略的安定対話」フォーマットでの協議を行った。シャーマン米国務副長官は、米国は、北大西洋条約機構(NATO)拡大原則である「オープンドア政策」を縮小させる可能性は、ウクライナに関するものも含め、全て排除したと伝えた。

シャーマン米国務副長官が協議後電話記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。米国務省ウェブサイトには、同ブリーフィングの結果が公開されている

シャーマン氏は、「私たちは、米国では受け入れられない(ロシアからの)安全保障提案は断固として拒否している。私たちは、NATOのオープンドア政策の縮小は誰にも認めない」と伝えた。

同氏はまた、10日の米露協議につき、率直な話し合いだったとコメントした。

さらにシャーマン氏は、ウクライナに関する決定はウクライナ抜きで採択しないことをロシア側に伝えたと述べた。同氏は、「私たちが、米国との連携を望む主権国家との二者間協力を断念することはない。そして、私たちは、ウクライナ抜きのウクライナに関する決定も、欧州抜きの欧州に関する決定も、NATO抜きのNATOに関する決定も採択しない」と強調した。

同氏は、ロシアに対して、国際規範や国際合意による自らの義務を遵守するよう要請したとし、「どのような国も他国の国境を力で変えたり、他国の外政に関して条件を指示したり、他国が同盟を選択することを禁止したりすることはできない」と指摘した。

その他同氏は、ロシアとの協議の際に、安全保障問題に関するロシアとの連携の複数の案を提示したと説明した。これらの案は、共通の利益に適うもので、戦略的安定を改善するものだという。同氏はまた、米国側はミサイル配備や国境付近での大型軍事演習実施に関してより詳細な協議を継続することを提案したと伝えた。

さらに同氏は、ロシアに対して、外交協議で進展を達成するために「緊張緩和のための具体的行動」をとるよう要請したと述べた。

記者から、米国代表団はロシア側にウクライナ国境沿いの緊張緩和を行う用意があると見たかと尋ねられると、シャーマン氏は、「私たちがその返答を知っているとは思わない」と回答した。シャーマン氏は、米国は「緊張緩和」という言葉はロシア軍がウクライナ国境から常駐地点に撤退することだと理解しているとし、あるいは、ロシア側は地域にて軍事増強をする際に大型軍事演習の性質と目的を説明しなければならないと発言した。その上で同氏は、「思うにあなた方はこれを聞いても驚かないと思うが、ロシアは、公の場で彼らが述べてきたのと同様、私たちに確かにこう言った。彼らには侵攻の意図はなく、それは移動と訓練でしかない、と」と伝えた。その上で同氏は、その場合ロシアは「緊張緩和に踏み切り、部隊を基地に戻すことで」攻撃的意図がないことを証明することができると強調した。

シャーマン氏は、ロシアとの協議において、「エスカレーションの雰囲気ではなく、緊張緩和の雰囲気の中でのみ」真の進展が得られるのだと指摘した。

同時に同氏は、ロシアに対して、ウクライナへの更なる侵攻は、2014年の時よりさらに大規模な代償と結果をもたらすことを伝えたとも述べた。同氏は、それはロシアの重要金融機関への制裁や禁輸措置、「同盟国領土へのNATO軍の展開」、ウクライナの安全保障分野の支援増加があり得ると指摘した。

同時に、同氏は、10日の協議は「交渉(negotiation)」というよりは互いをよく理解し、優先課題や懸念について知るための「議論(discussion)」であったと指摘した。

さらに同氏は、12日にNATOロシア理事会が、13日に欧州安全保障協力機構(OSCE)でロシアとの対話があることを喚起し、「私は、今週、NATOロシア理事会とOSCEにて、ロシアが米国、私たちの同盟国・パートナーから、私たち皆が真の外交的解決を見出す真のチャンスを得るには、彼ら(ロシア)こそが緊張を緩和しなければならないのだという、一貫したメッセージを聞くことを完全に期待している」と発言した。

シャーマン氏はまた、11日にはブリュッセルにて、ストルテンベルグNATO事務総長と会談し、また北大西洋理事会(NAC)での議論もあると伝えた。さらに、EUの欧州対外行動庁の幹部との会談もあるという。

その上で同氏は、「これら全ての会談は、私が米国代表団を率いることになる水曜日のNATOロシア理事会会合前に行われる」と伝えた。

一方、ロシア代表団を率いたリャプコフ露外務次官は、会談後記者会見時に、「私たちは、米国の同僚たちに、私たちにはウクライナに侵攻する計画も意図も一切ないこと、あり得ないこと、そして全ての軍の戦闘準備が私たちの国内で行われていることを説明した」と発言した。

同時にリャブコフ氏は、米国側にはロシアの主張する「安全保障に関する問題」を解決する準備がないようだと発言した。同氏は、ロシアのいう安全保障問題の解決とは、NATOの不拡散、ロシア国境付近にミサイルを配備しないこと、ウクライナのNATOへの不関与だと発言した。

また同氏は、軍事対立のリスクを過小評価してはいけないとも発言し、米国はNATO不拡散を拒否することで、「状況の深刻さを過小評価している」とコメントした。

さらに同氏は、ロシアにはウクライナとジョージアが将来にわたってNATOに加盟することがないという、「鉄の保証」を必要としていると主張した。同氏は、「私たちは、(2022年の)NATOマドリード首脳会談にて、2008年のブカレスト首脳会談で採択された公式が破棄され、『ウクライナとジョージアはNATO加盟国に決してならない』というものに代わることを望んでいる」と発言した。

同氏は、他者に対する不信がある条件下、ロシアには、安全保障問題の優先課題である、法的に意味のある保証が必要なのだと発言した。

なお、9、10日、ジュネーブにて米露代表者が戦略的安定対話を行った。今後、12日にNATOロシア理事会会合が、13日には欧州安全保障協力機構(OSCE)常設理事会会合が開催される。また、10日には、NATOウクライナ委員会会合も開催されていた

写真:シャーマン米国務次官(ツイッター)


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