東部で敵の狙撃が減少 情勢激化は止まったが、露軍撤退は限定的=ゼレンシキー大統領

東部で敵の狙撃が減少 情勢激化は止まったが、露軍撤退は限定的=ゼレンシキー大統領

ウクルインフォルム
ゼレンシキー大統領は、ウクライナ東部の激化は止まったと述べつつ、とりわけ敵の狙撃の件数が大幅に減少したと伝えつつ、ロシア軍の撤退は限定的だと指摘した。

11日、ゼレンシキー大統領が同日開催された全国フォーラム「ウクライナ30 国家安全保障」での複数テレビ局に対するインタビュー時に発言した。インタビューは、オンラインで公開された

ロシアからの本格的侵攻の可能性について質問されると、ゼレンシキー大統領は、「現時点では、強度の激化の可能性のあった時期が過ぎたと思う。私は、激化は止まったと思っている。その点は、誰も何も保証はできない。ご存知の通り、2014年も誰もロシアからあのような行動がとられるとは全く予見していなかったからだ。そのため、誰も何も保証はできない。私たちが今目にしているのは、激化の可能性が過去1か月で小さくなったことだ。それは確実だ。私たちはそれを見て、確認している」と発言した。

大統領はまた、本格的戦争は絶対に起きないと信じていると発言した。

加えて大統領は、ウクライナ東部において敵からウクライナ軍人側への攻撃件数が著しく減少したとも伝えた。大統領は、「私たちは、減少を目にしている。単なる減少ではなく、攻撃対象を定めた狙撃がほぼ過去のことになったのだ。狙撃は確かに非常に少なくなった。正にその狙撃によって、今年に入ってから30名以上が犠牲となっていたのである。敵の狙撃銃による対象を定めた攻撃によってだ」と発言した。

大統領は、同時に挑発目的の攻撃は止んでいないとも指摘した。

また大統領は、パートナー国全てに対して、ロシア軍のウクライナ国境周辺・被占領地の情勢に影響力を行使したことにつき謝意を伝えた。

他方で、大統領は、ロシアの軍撤退に関して、「多くの人が撤退について話してきたし、ロシアもそのことについて話してきた。正直に言うと、私たちは、約3500の(ロシア)軍人は撤退したが、去ったのは一時的被占領地に駐留していた者だと理解している。それ以上の大型の撤退は、私たちは目にしていない」と発言した。

これに先立ち、3月から4月にかけて、ロシア連邦がウクライナの国境付近と占領下クリミアに軍を集結させ、その数が約11万となっていたことが伝えられていた。これを受け、ウクライナや欧米諸国が懸念を表明し、ロシアに対して、軍の撤退を呼びかけていた。その後、4月22日、ロシア連邦のセルゲイ・ショイグ国防相は、「ロシアは4月23日から南部・西部軍管区の部隊を通常配置地点に撤退させ始める。軍部隊の確認は終わる」と発言した。

しかし、5月6日、ゼレンシキー大統領とキーウ(キエフ)訪問中のブリンケン米国務長官は、ウクライナ国境付近や被占領下クリミアに集結していたロシア軍部隊の大半は撤退発表後もその場に駐留し続けていると指摘している。同日、ストルテンブルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長も、ロシアは国境付近や占領下ウクライナ領に大きな軍事プレゼンスを維持していると指摘した。

フェルドゥーセン独大使は、ロシアによる軍の集結、軍増強は、まだ一定期間、少なくとも演習『ザーパド2021』が終わるまでは続くと思っていると発言し、それを非常に注意深くフォローしなければならないと発言している


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