NATO全30加盟国が露の行動を懸念=ブリンケン米国務長官
ウクルインフォルム
アントニー・ブリンケン米国務長官は、北大西洋条約機構(NATO)全加盟国がウクライナ国境付近のロシア軍増強に懸念を表明したと伝えた。
14日、ブリンケン国務長官がブリュッセルでのオースティン米国防長官とストルテンベルグNATO事務総長との北大西洋理事会(NAC)会合後共同記者会見時に発言した。
ブリンケン国務長官は、「NAC会合にて、各同盟国の発言を聞いていた際、全30か国が懸念と、ロシアが自ら作り出している緊張を沈静化するための行動を見るという決意を示したことに、私は心を打たれた」と発言した。
ブリンケン氏は、懸念はロシアの攻撃的行動だけでなく、同国のウクライナに対するレトリックからも覚えさせられると強調した。
また同氏は、「私たちは、被占領下クリミアとウクライナ国境付近の(編集注:ロシア)軍集結について信頼ある報告を目にしてきた」と述べ、またその集結は2014年のロシア侵攻開始時点以来観察されていないレベルに達していると強調した。
同氏は、「私たちはまた、ウクライナ東部のコンタクト・ライン(編集注:ドンバス地方の政府管理地域と被占領地の間のライン)地域のロシア率いる勢力の攻撃継続も見てきた」と述べ、その攻撃により3月末から12名のウクライナ軍人が死亡していると伝えた。
同時に同氏は、ロシアのこれらの挑発にもかかわらずウクライナが真の抑制を示してきたことを指摘した。
その上で同氏は、「正にそのために、私たちは、この問題に注意を向けているのであり、そのためにNATOは懸念しており、私たち皆が懸念を共有している」と強調した。
なお、14日、NAC会合では、NATO加盟国が、ロシアによる情勢激化などを議論した。前日13日には、NATO本部にて、ウクライナの要請にて、ウクライナNATO委員会臨時会合が開催されていた。
写真:Getty Images