保安庁、モトール・シーチ捜査でDCH社総裁に出頭要請

保安庁、モトール・シーチ捜査でDCH社総裁に出頭要請

ウクルインフォルム
DCHグループの総裁であるウクライナのビジネスマン、オレクサンドル・ヤロスラウシキー氏は、ウクライナ保安庁(SBU)から、モトール・シーチ捜査に関連して1月19日〜22日のいずれにかに出頭するよう要請された。

18日、DCHグループが発表した

ヤロスラウシキー氏は、SBUが同氏に証言者としての事情聴取のために、2021年1月19〜22日のいずれかの日に出頭するよう要請したと述べ、その際に示された刑事捜査登録番号から、本件がモトール・シーチ社に関するものであることがわかっていると伝えた。

同氏は、19日にSBUへ出頭すると述べた上で、同時に、SBUが刑法典における、「刑事違法行為準備罪」「国家反逆罪」「破壊工作罪」といった刑法典条項にしたがった捜査にて証拠を得ようとしていることに驚いているとも伝えた。また同氏は、SBUが「工作」や「反逆」といった条項にてビジネスを妨害するケースが過去にあったとし、今回の出頭要請はビジネスへの脅し、投資家への圧力とみなすと発言した。

なお、ウクルインフォルムが本件につきSBUに照会したところ、SBUは、ヤロスラウシキー氏に出頭要請を送ったことを認めた。

また、中国のスカイライゾン社とDCHの子会社MC-4社は、1月31日にモトール・シーチ社の臨時株主総会を招集すると発表している。

これに対して、モトール・シーチ社の監査委員会と取締役会は、「同社臨時株主総会の招集の試みは、多くの違法行為を伴って」おり、同社の活動に違法に干渉することを見逃さないことが義務付けられていると伝えている。

これに先立ち、2019年11月末、アイヴァラス・アブロマヴィチュス国営防衛企業(複合体)ウクルオボロンプロム社(当時)総裁は、中国スカイリゾン社がすでにモトール・シーチ社の株式を50%以上獲得していると発言。また、2019年12月13日、ヴヤチェスラウ・ボフスラウ・モトール・シーチ社名誉総裁は、記者団に対して、同社の株式を中国に売却したことを認めていた。

しかし、モトール・シーチ社の売却に関しては、米国政権が反対を表明している。2019年8月、ジョン・ボルトン米大統領補佐官(当時)は、キーウ(キエフ)訪問時、「私たちは、一般的に、中国側が、とりわけ米国で行っている、不正義かつ不公正な慣習についての警告と懸念を(ウクライナ政権側に)伝えた」と述べている。ボルトン氏は、その際、懸念の理由として、軍事技術の窃取を指摘している。

2020年9月4日、中国のモトール・シーチの株主たちは、ウクライナ司法省に対して、クレームを提出している。同文書では、35億ドル規模の損失について、ウクライナを国際調停裁判所にて提訴する意向が示されていた。

2021年1月15日、米商務省は、中国のスカイライゾン社に対して制裁を発動。ウィルバー・ロス商務長官は、その際、スカイライゾン社は中国側が主張するような民間企業ではなく、国営企業であり、中国側の「外国の軍事技術獲得・合法化の試みは、米国の国家安全保障と外政利益に重大な脅威を生み出している」と指摘、「その行為(編集注:制裁)は、スカイライゾン社と中国人民解放軍との直接のつながりに関係する輸出者への警告になるもの」と説明していた。

軍・コンバージョン・軍縮研究所(CACDS)は、分析記事にて、モトール・シーチ社の中国獲得はウクライナの国家安全保障にとって脅威を生み得ると指摘している


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