大統領、国内10州での戒厳令の終了を発表
ウクルインフォルム
ポロシェンコ大統領は、ウクライナ10州の戒厳令の終了を発表した。
26日、ポロシェンコ大統領が、国家安全保障国防会議(NSDC)会合において発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
大統領は、「本日午後2時、戒厳令が終了する。これは、私の原則的決定であり、この決定は、国家の現在の治安情勢の種々分析にもとづいている」と発言した。
一方、大統領は、情勢については「ほとんど変化がない」と指摘した。
なお、現在の戒厳令は、11月25日にケルチ海峡付近で、ロシアの艦船がウクライナの艦船に対し攻撃をし、これらの船をだ捕、船員を拘束するという攻撃行為への対応として発動されていた。
以降、被占領下クリミアの「裁判所」は、拘束したウクライナ海軍軍人24名を「ロシアの国境を違法に越境した」として有罪とし、逮捕の判決を下していた。これら軍人は、クリミアからモスクワの拘置所「レフォルトヴォ」あるいは「マトロスカヤ・チシナ」に移送されている。
この攻撃を受けて、ウクライナの国家安全保障国防会議(NSDC)は、ポロシェンコ大統領に、60日間の戒厳令の発動を提案。大統領は、同会議の決定を11月26日から1月25日までを発動期間とする発効する大統領令に署名した。しかし、その後、大統領は、最高会議(国会)に対して、戒厳令の期間が12月31日に開始する大統領選挙期間にかからないようにするため、その期間を30日間とすることを提案すると発言した。
最高会議は、11月26日に、発動期間を30日間、適用地域をロシアとモルドバに国境を接する、あるいは黒海・アゾフ海に面する10州に限定した上で、大統領令を確定する法律を採択した。
確定された大統領令によれば、戒厳令の発動期間は、2018年11月26日午後2時から、同年12月26日午後2時までとなっていた。