ミンジチ容疑者が摘発された汚職計画実現の重要人物だと思ったことはない=汚職犯罪捜査官
マハメドラスロウ氏がウクラインシカ・プラウダとのインタビューの際に発言した。
マハメドラスロウ氏は、「当初、私たちの作業は、その方向での国防省とカルルソン(編集注:ミンジチ容疑者のコードネーム)の活動に関係するものだった。それこそが捜査開始の基本的動機だった。私は、ミンジチ氏をそれら全てのプロジェクトの実現における重要人物だと思ったことは一度もない。それは、規模と遂行の仕組みの観点からして、ただ不可能なのだ」と発言した。
記者から、摘発された汚職スキームの実現における重要人物は誰があり得るのかと質問されると、マハメドラスロウ氏は、捜査は続いており、現時点で捜査班がそれに言及することはできないと答えた。
さらに記者から、捜査資料の中で、国家首脳陣の代表者の名前を見ることはあり得るかと質問されると、マハメドラスロウ氏は、「私はそう期待している。しかし、古く、非常に正確なフレーズがある。『大切なことは、私たちが知っているということではなく、私たちが証明できるということだ。』裁判所では、全ての知識が証拠になり得るわけではない。資料には、私たちが然るべく証明できる事実のみが入るのだ」と発言した。
これに先立ち、11月10日、ウクライナの政権高官の汚職犯罪に特化した捜査機関「国家汚職対策局」(NABU)の捜査官が、ビジネスマンでゼレンシキー宇大統領がかつて所属していた「第95街区」のスタジオ共同所有者であるティムール・ミンジチ氏と、以前エネルギー相を務めていたヘルマン・ハルシチェンコ司法相の家宅捜索を実施していた。
また、NABUは、11日、エネルギー分野における汚職事件の捜査の一環として、5人を拘束し、7人に容疑を通知したと公表した。
汚職犯罪調査報道プロジェクト「スヘーミ」によれば、この7人の容疑者はティムール・ミンジチ(音声記録上のコードネームは「カルルソン」、ゼレンシキー宇大統領の元ビジネスパートナー)、イーホル・ミロニューク(同「ロケート」、元エネルギー相顧問)、ドミトロー・バソヴァ(同「テノール」、原子力発電公社「エネルホアトム」安全担当執行役員)、オレクサンドル・ツケルマン(同「シュハルメン」)、イーホル・フルセンコ(同「リョーシク」)、レーシャ・ウスティメンコ、リュドミラ・ゾリナ。
ウクライナ閣僚会議(内閣)は12日、汚職犯罪事件の捜査で家宅捜索を受けたヘルマン・ハルシチェンコ司法相の職務を停止している。
ゼレンシキー宇大統領は12日、このエネルギー部門の大規模汚職犯罪摘発に関連して、ヘルマン・ハルシチェンコ司法相とスヴィトラーナ・フリンチューク・エネルギー相は辞任すべきだと発言している。
その後容疑者複数の勾留が決定したが、同時に、国境警備庁の情報では、ミンジチ容疑者とツケルマン容疑者は、家宅捜索の行われる前にウクライナから出国したことが判明している。ゼレンシキー大統領は13日、ミンジチ容疑者とツケルマン容疑者に対して制裁を発動する国家安全保障国防会議(NSDC)の決定を発効させた。
その後、ゼレンシキー大統領は28日、自身の側近であったイェルマーク氏を大統領府長官職から解任している。