ウクライナ汚職捜査機関、保安庁に容疑者の「隠蔽」を止めるよう要請

ウクライナ汚職捜査機関、保安庁に容疑者の「隠蔽」を止めるよう要請

ウクルインフォルム
政権高官の汚職捜査に特化した法執行機関「ウクライナ国家汚職対策局」(NABU)は、保安庁(SBU)に対して、汚職犯罪捜査の容疑者となっているミコラ・チャウス元裁判官を8月4日に高等反汚職裁判所に連れてくるよう要請している。

3日、NABUがフェイスブック・アカウントにて伝えた

NABUは、「SBU職員が、収賄容疑をかけられているキーウ(キエフ)市ドニプロウシキー地区元裁判官の居場所に関する情報をNABU捜査官から隠していることは、刑事裁判を逃れることを実質的に促していることを意味し、越権行為の形態による犯罪の兆候を帯びる可能性がある」と伝えた。

NABUは、本件は2021年7月30日に、ヴィンニツャ州にて、NABUが2016年8月から指名手配していた容疑者が見つかった件についての話だとし、2017年3月には同容疑者の未決囚予防措置として拘禁措置の判決が下されていると伝えた。

その上で、NABUは、本来は指名手配の人物が見つかった場合には、捜査を行なっている機関に引き渡さなければならないが、SBU職員は実質的に容疑者を隠蔽しており、手続法を無視していると強調した。

これに先立ち、7月30日、​NABUは、汚職犯罪捜査の容疑者であり、キーウ市へと移送された元裁判官のミコラ・チャウス容疑者の引き渡しを保安庁(SBU)に要求したが、SBUに拒否されたと発表していた

なお、30日、複数のウクライナの報道機関が、モルドバ首都キシナウで何者かに拉致され、ウクライナに連行されて以降行方がわからなくなっていた、ウクライナの元裁判官ミコラ・チャウス氏がヴィンニツャ州のマズリウカ村で発見されたとの報じていた。報道では、村民が警察に、チャウス氏がこの村に滞在していると通報したと書かれていた。その後、警察がチャウス氏を拘束したが、その後SBUが同氏を「再拘束」し、不明の方角へと搬送を開始したと伝えられていた。

元裁判官であるミコラ・チャウス氏は、2016年8月に15万ドルの収賄犯罪容疑が摘発された人物。

最高会議(国会)は、同年9月に、検事総局からのチャウス氏拘束・逮捕への同意要請を支持する決定を採択(編集注:裁判官の不可侵権解除)。しかし、同決定が採択されるまでの間に、チャウス氏はウクライナを出国し、モルドバで姿をくらましていた。

2021年3月3日、モルドバ最高裁判所は、チャウス元裁判官による亡命要請を拒否。

その後、同年4月3日、チャウス氏の弁護士が同氏が身元不明の武装した集団によりキシナウ中心地で拉致されたと発表していた。

4月7日、クレーバ外相は、モルドバのチョコイ外務・欧州統合相との電話会談時、ウクライナの元裁判官ミコラ・チャウス容疑者の拉致事件にウクライナ政権は関与していないと説明している。


Let’s get started read our news at facebook messenger > > > Click here for subscribe

トピック

ウクルインフォルム

インターネット上の全ての掲載物の引用・使用に際しては、検索システムに対してオープンであり、ukrinform.jpの第一段落より上部へのハイパーリンクが義務付けてられています。また、外国報道機関の記事の翻訳を引用する場合は、ukrinform.jp及びその外国報道機関のウェブサイトにハイパーリンクを貼り付ける場合のみ可能です。「宣伝」のマークあるいは免責事項のある記事については、該当記事は1996年7月3日付第270/96-BPウクライナ法「宣伝」法第9条3項及び2023年3月31日付第2849ー9ウクライナ法「メディア」の該当部分に従った上で、合意/会計を根拠に掲載されています。

© 2015-2024 Ukrinform. All rights reserved.

Website design Studio Laconica

詳細検索詳細検索を隠す
期間別:
-