汚職捜査機関、ヴェネジクトヴァ検事総長による捜査干渉可能性につき刑事捜査開始
ウクルインフォルム
政権高官の汚職犯罪に特化して刑事捜査を行う国家汚職対策局(NABU)は、オレフ・タターロウ大統領府副長官汚職犯罪捜査にイリーナ・ヴェネジクトヴァ検事総長が違法に干渉した可能性について、刑事捜査を開始した。
25日、マクシム・フリシチューク特別汚職対策検察(SAP)長代行がフロマツィケ番組出演時に発言した。
フリシチュークSAP長は、12月3日、「法執行機関の業務への干渉」に関する捜査が登録されたと発言した。
同捜査は、タターロウ容疑者(大統領府副長官)捜査を担当する検察チームをヴェネジクトヴァ検事総長が交代させたことに関するものとのこと。ヴェネジクトヴァ検事総長は、12月1日、NABU捜査官がタターロウ大統領府副長官に容疑を通達する前日になって、同捜査を担当する検察官を交代させていた。この交代決定にて新たに担当になった検察官は、同捜査の内容を一から把握しなければならず、タターロウ大統領府副長官への容疑伝達が行われたのは、予定より遅れる12月18日となった。
フリシチュークSAP長は、交代前のSAPの検察官が裁判所に出向き、タターロウ氏の未決囚予防措置の選択について主張を述べる際になって、SAPは検察官チームの交代を知ったのだと伝えた。
検事総局は、ヴェネジクトヴァ検事総長に対する刑事捜査開始について今のところコメントを出していない。
なお、本件以外にも検事総局は、12月23日に、タターロウ容疑者の捜査をNABUから保安庁(SBU)に移管する決定を採択している。NABUは、この決定につき検事総局を批判しており、検事総局はタターロウ容疑者への未決囚予防措置選択をできないようにしようとしていると主張している。
タターロウ容疑者は、自らの汚職犯罪への関与を否定している。