保安庁、ヤヌコーヴィチ政権時代の大統領府副長官の捜査開始 クリミア占領に協力か=報道

保安庁、ヤヌコーヴィチ政権時代の大統領府副長官の捜査開始 クリミア占領に協力か=報道

ウクルインフォルム
ヘルソン市裁判所は、保安庁(SBU)クリミア総局に、プーチン露大統領のセルゲイ・グラジエフ顧問の発言が含まれる通信傍受記録への一時的アクセスを与えた。記録の中の会話には、ヤヌコーヴィチ元大統領時代のアンドリー・ポルトノフ大統領府副長官の名前が出てくる。

31日、グラフコム通信が報じた

報道によれば、SBUは、マスメディアが報じた「ポルトノウが作成したクリミア占領開始時のクリミア自治共和国最高会議決議案」に関心を持ったとのこと。同報道では、ヤヌコーヴィチ政権時代のポルトノウ大統領府副長官が、クリミア自治共和国最高会議の決議案作成に関わっていた可能性が指摘されている。その後、クリミア自治共和国最高会議は同決議案を採択しており、同決議はロシアによるウクライナ領クリミア自治共和国・セヴァストーポリ市の一時的占領の正当化・隠蔽に利用されている。

報じられた会話記録は、プーチン露大統領の顧問であるセルゲイ・グラジエフ氏と、おそらく、当時クリミア自治共和国最高会議議長であったヴォロディーミル・コンスタンティノウ氏の会話であり、ウクライナの諜報機関が2014年3月1日に傍受したものである。

この会話の中で、グラジエフ露大統領顧問は、クリミア自治共和国最高会議はアンドリー・ポルトノウ氏が作成した決議を採択しなければならないと主張している。グラジエフ顧問は、「ウクライナ全体がEUとの連合協定署名を望んでいるわけではないとわからせるために」同決議の採択が必要だと説明している。

報道された同会話記録の関連部分は以下のとおり:

グラジエフ露大統領顧問「ヴォロディーミル・アンドリーヨヴィチ氏(おそらく、コンタンティノウ議長のこと)よ、私は一枚の紙を送った。これは、いわば、私たちの間で調整済みのものだ。つまり、私はあなたに依頼がある。可能なときに、最高会議決議を採択して欲しい。」

ヴォロディーミル・アンドリーヨヴィチ「それは何のために必要なのだ?」

グラジエフ顧問「これは、外政レベルで、ウクライナ全体がEUとの連合協定署名を望んでいるわけではないと思わせるために、私たちにとって必要なものだ。」

ヴォロディーミル・アンドリーヨヴィチ「明日中身を把握する」

グラジエフ顧問「つまり、それを作成したのはウクライナの法律家たちであり、言うなれば、ウクライナの憲法などをよく知る者たちが作成したものである。誰が作ったか言っても良い。ポルトノウ、ウクライナ大統領府副長官だった者が作ったのだ。(中略)なぜなら、わかるであろう、国連安保理会合が開かれる予定であり、そこで現在の状況が国際法の場に上げられるのであり、私たちにとってはEUとの連合協定に関するあなたたちの立場が非常に重要なのだ。その連合(協定)がウクライナ憲法に反していると思わせるために。」

なお、SBUは、同音声記録へのアクセス権を、ウクライナ刑法典第111条1項「国家反逆罪」にのっとった捜査の一環で獲得している。

さらに、SBUは、セルゲイ・グラジエフ露大統領顧問への刑事捜査は、同顧問への指名手配が発表されていることに関係して、現在、軍事検察により停止されていると説明したとのこと。

なお、5月19日、ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ元大統領政権時代の大統領府副長官を務めていた、アンドリー・ポルトノウ氏は、5年ぶりにウクライナへ帰国している

その後、5月21日、ポルトノウ氏は、ペトロ・ポロシェンコ前大統領が国家反逆罪、国家転覆の試み、権限逸脱行為の容疑があるとして国家捜査局に対して捜査要請を行っている。


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