ウクライナはクリミアをロシアから切断することを目指している=無人システム軍司令官
ブロウジ司令官(コールサイン「マジャール」)氏が、ロイターとのインタビュー時に発言した。
ブロウジ氏は、過去1か月間の無人航空機の作戦のおかげで、一時的被占領下にあるウクライナ南部を経由してロシア軍がクリミアへと供給を行う主要ルート、自動車道「ノヴォロシア」の交通量は、3分の2以上減少したと伝えた。同氏はまた、さらに1か月後には、ウクライナはこの道路の完全なコントロールを得るだろうと指摘した。
同氏はそして、「私たちは近い将来、クリミアを孤立させる」と明言した。
同氏は加えて、防護のない道路上でのロシアの輸送車両への攻撃について、「開けた野原でウズラを狩るのと同じくらい簡単だ」と形容した。また同氏は、戦略的目標の1つは、ロシア政権に進軍ではなく、軍を後退させることを強制することだと述べた。
そして同氏は、「私たちは、軍人や防衛産業の従業員がクリミアや一時的被占領地に留まることや、被占領地へのアクセスルートを利用することが極めて困難になるような条件を作り出す」と語った。
その他同氏は、自身が現在の司令官職に就いてからの過去1年間で、中射程無人機の戦闘飛行回数は28倍に増加したとし、同期間のロシア領土深部への攻撃数は約4倍に増加したと伝えた。同氏はまた、今年に入ってからの最初の5か月間で、同氏の部隊は約54億ドル相当にのぼるロシアの防空システム174基を破壊し、他の目標への道を開いたと指摘した。
加えて同氏は、ロシアの軍事・石油施設及び兵器製造への体系的な攻撃により、ロシアの戦争継続の能力と意欲を挫くべく、十分に痛みを感じる損失を加えられることを期待していると述べた。同時に同氏は、ウクライナはロシアによって一時的に占領されている領土やロシア領において、民間人や民間施設を直接攻撃したことはなく、今後もしないと明言した。
なお、記事では、カーネギー基金の「ロシア・ユーラシア」プログラムのシニアフェローであるマイケル・コフマン氏は、無人機技術の進歩により、ウクライナがクリミアを徐々に切断することが可能になったと指摘している。他方で、同氏は、同地からのロシア軍の排除という、より広範な戦略的目標を達成するためには、引き続き連動した地上攻勢が必要になるだろうとも述べている。
またコフマン氏は、「ルビコン」として知られるロシア軍の精鋭無人機部隊が、中射程無人機攻撃の分野におけるウクライナの現在の優位性を打ち消すために、多大な努力を傾けていると指摘した。
ブロウジ司令官が提示したデータによると、2026年の最初の5か月間で、無人システム軍は5万900人以上のロシア軍人を殲滅し、17万6500点以上の敵の目標を攻撃したという。
ロシア兵の殲滅数は1日平均で337人、破壊目標数は1169点に達しているという。ブロウジ氏は、過去1年間におけるロシア兵1人の殲滅にかかる平均費用は約918ドルだったと述べた。さらに同氏は、ウクライナ軍全体の2.5%を占める無人機部隊が、過去12か月間のロシア軍の損失の約3分の1をもたらしたと指摘した。
同氏はそして、無人システム部隊の規模を今後、軍全体の5%まで拡大することが計画されていると伝えた。同氏はその最、「無人部隊だけでなく、軍全体における無人機の使用を拡大することで、私たちは破壊する目標の数を大幅に増加させている」と語った。
写真:ブロウジ無人システム軍司令官(フェイスブック)