ウクライナ防衛戦力報道官、ロシア軍工作グループがヘルソンに上陸したという情報を否定

ウクライナ防衛戦力報道官、ロシア軍工作グループがヘルソンに上陸したという情報を否定

ウクルインフォルム
ウクライナの南部防衛戦力の報道官を務めるヴォロシン氏は、ロシア軍がヘルソンを襲撃するためには、彼らはまずドニプロ川の島嶼部を占領する必要があるが、そのような橋頭堡を築こうとする試みは全てウクライナ軍によって撃退されていると指摘した。

南部防衛戦力のヴォロシン報道官がウクルインフォルムの記者にコメントした。

ヴォロシン氏は、ロシア軍によってヘルソン市の大陸側と中洲側のコラベル小地区を結ぶ橋が損傷したことについては、それは民間人の生活を保障するための経路であって、防衛システムにとっては決定的な役割を果たしていなかったと指摘した。

その際同氏は、「あれは民間インフラだ。現在部分的に損傷しているその橋は、防衛システムにおいて決定的な役割は果たしていなかった。しかし、その損傷により、コラベル地区で暮らす市民が『孤立』した。州軍行政府のデータによると、攻撃当時、約1800人の住民がそこに残っていた。そのため、地方当局によって避難の決定が下された。つまり、その民間インフラへの攻撃は、敵による民間人を狙った典型的かつあからさまなテロ行為だ。その近くには軍事施設はなく、単に小地区の生活を確保するためのあらゆるものを正常に機能させないようにするための攻撃だ」と述べた。

同氏は同時に、ヘルソン方面の状況は概してかなり厳しいと指摘した。同氏は、ウクライナ軍人は毎日敵の襲撃を最大10回確認しているとしつつ、それらは全てドニプロ川中洲の島嶼部に向けられていると伝えた。同氏は、それは市の南部、コズリシキー、ザビチ、ネストリハの島々や、ビロフルディー、ヴェリーキー・ヴィリホヴィー、鉄道と自動車道のあるアントニウシキー橋のある島嶼部の北部の範囲だと説明した。

加えて同氏は、ロシア軍は何としてでもこれらの島々に橋頭堡を確保し、この島嶼部を制圧しようとしていると指摘した。同氏は、それらを制圧すると、敵はそこからドニプロ川の主要な水路を通じて何らかの渡河行動を実行し、ヘルソンがある右岸に上陸するための準備ができるようになると述べた。

同氏は同時に、現在、ウクライナ側の偵察部隊は、右岸で渡河や橋頭堡の確保を実行できるような敵の集団を観察していないと伝えた。その際同氏は、「私たちは、現在行われているような、気がかりな行為を行うために集結した敵の一定の兵力と装備は確認している。ある島に1回か2回の襲撃行動を行い、別の島やさらに他の島や、アントニウシキー橋の近くでも…といった具合だ。ただし、右岸まで渡河し、大きな橋頭堡を確保するのに十分な兵力、ましてやヘルソンのような大きな町を占領する兵力は、ない」との見方を示した。

同氏は他方で、ロシア軍が無人機や有人航空機による攻撃をやめず、ヘルソンに対して無誘導航空ミサイルや誘導航空爆弾での攻撃を頻繁に行なっていると伝えた。

同時に同氏は、最近空爆が増えたとは言えず、敵は以前から、ヘルソン市の中心部や医療施設を攻撃し、民間インフラを破壊し、社会施設や公共施設を破壊してきたと喚起した。

その際同氏は、「誘導航空爆弾には、それらが飛行場にある間に対応せねばならず。空中でそのような爆弾を撃墜するのは非常に困難だ。航空機は、届かない距離から攻撃を実行している。しかし、私たちの操縦士、私たちの空軍、私たちの特殊部隊は活動している。敵の飛行場を攻撃し、ロシアの航空機も撃墜されている」と伝えた。

また同氏は、ヘルソン市内で敵の工作偵察グループが活動しているというソーシャルメディアで広まっている情報を否定した。

同氏はその際、「ロシアが工作偵察グループを上陸させているという話は、偽情報だ。どのような工作グループもいない。たとえそのような工作偵察グループが上陸したとしても、どのような結果が出るだろうか? 彼らがヘルソン全体を制圧できるだろうか? まあ、私たちの一定の兵力と装備を戦闘で足止めはするだろうが、とはいえ、そのようなグループはすぐに排除されるだろう。そのため、ヘルソンに侵入しているとされる工作偵察グループというのは、あからさまな偽情報であり、明らかに敵の情報心理特殊作戦だ」と強調した。

写真:ヴォロシン報道官提供


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