ウクライナ国民、全面戦争開始後にアルコール摂取量増加=医師

ウクライナの精神科医のウラディスラウ・ソヴァ氏は、ロシアによる全面侵略期間中、ウクライナ国民のアルコール摂取量が増えたと指摘している。

5日、ソヴァ氏が公共ラジオ「ウクラインシケ・ラジオ」出演時に発言した

ソヴァ氏は、「私には、アルコールには全くもって形式的に接していた知り合いがかなりの数いる。現在、それらの人々の70%以上が、週に2回以上、1日、2日おき、定期的にアルコールを摂取している」と発言した。

同氏はその際、それは神経系が疲弊し、リラックスしたいという内的欲求が高まっていることを示すものだとし、アルコールと薬物が快適さと脱力感を最も迅速に与えるものだと指摘した。

さらに同氏は、大半のウクライナ国民は現在心的外傷後ストレス障害(PTSD)を患っており、多くの人が不安、緊張、気分の低下、入眠障害を伴う不安・うつ病や、神経症性障害の割合も非常に大きいと伝えた。同時に、多くの人が自己治療を行っていると指摘した。

そして同氏は、「彼らは『リラックスできない。思考が頭の中に入り込んでくる。お酒を飲もう。すると何だか楽になる。そして、さらに飲もう。その状態を維持しよう。夜中寝る時になるとさらに少し飲む。そうすれば全てうまくいくだろう』と考えているのだ。こうして酩酊、アルコール乱用が形成され、そして将来的にはアルコール依存症となる」と指摘した。

どうしは、適量のアルコール摂取にはメリットもあることが研究で示されているとし、「フランスやイタリアの現象のことは皆が知っている。それらの国では、より多くのアルコール飲料、とりわけワインが飲まれているが、しかし、そこのアルコール依存症のパーセンテージは安定しており、大量消費によってその割合が異様に高くなってはいない」と指摘し、アルコール摂取の文化が意味を持っていると述べた上で、摂取を適量とし、毎日飲まないようにすべきだと補足した。