ゼレンシキー宇大統領、高市日本首相をキーウ訪問へ招待 初の首脳電話会談実施

ウクライナのゼレンシキー大統領は5日、日本の高市早苗首相と電話会談を行った。

ゼレンシキー大統領がXアカウントで日本語など3言語で報告した

ゼレンシキー氏は、「高市早苗首相と非常に良い電話会談ができた。ウクライナへの支持、そしてウクライナ国民の勇気への敬意のお言葉に感謝する。こちらから、首相のご就任にお祝を申し上げた」と伝えた。

また同氏は、両国民とそれぞれの地域にさらなる安全と発展を確保するための協力について話し合ったと書き込んだ。

同氏はさらに、「ロシア侵略開始以来、揺るぎない支持と毅然とした姿勢を示してくれた日本」に謝意を表明し、「互いにロシアの戦争の危険性に関する認識が一致」していると伝えた。

加えて同氏は、この戦争によってもたらされた変化と課題を踏まえ、「生命を守るための最も強力な技術の開発に向けて」協力していくことで合意したと伝えた。また同氏は、高市首相に対し、「管理下の武器輸出を促進し、友好国を脅威から守る近代兵器を共同生産するための強固なパートナーシップを構築する意向」を伝えたと報告した。

その他同氏は、防空についても協議したとし、ロシアにとって主要な標的となっている都市生活とエネルギーインフラを守るために「防空システムを強化する必要がある」と伝えた。同氏はその際、「この冬、ウクライナの都市とその市民を支えるためのエネルギー設備の供与に関する意思決定につき、高市首相及び日本に感謝の意を表した」という。

同時に同氏は、「もちろん、私どもは復旧・復興においても日本との協力を強化することに関心を持っている」とした他、高市首相に、外交情勢と、「ロシアに真の外交を迫り戦争を停止させるために効果的な圧力をかける手段」について説明したと報告した。

同氏はそして、高市首相にウクライナ訪問へと招待したと伝えた。その上で同氏は、「ウクライナと日本の間には、今以上に大きな協力の余地があると確信しており、共に成果を挙げられることを強く期待している」と書き込み、「ありがとうございます」と謝意を伝えた。

また、日本外務省も電話会談につき公式ウェブサイトで公表した。なお、電話会談は、約30分だったという。

発表によれば、高市首相は、命がけで祖国を率いるゼレンスキー大統領に敬意を表すると述べ、「ウクライナと共にあるとの日本の姿勢は変わらない」と強調した。

また高市氏は、日本のこれまでの対ウクライナ支援について説明し、今後もウクライナの復旧・復興に向けた支援を実施していくと伝えた。

高市氏はさらに、「この戦争の帰結は国際秩序に影響を及ぼす」との問題意識を持って、ウクライナにおける公正かつ永続的な平和の一日も早い実現に向け、今後もウクライナの取組を力強く後押ししていくと強調した。

発表によれば、ゼレンシキー大統領は、日本のこれまでの支援に対して、改めて深い謝意を表明し、また和平に向けたウクライナの取り組みについて説明したという。