石破日本首相、レチェアン・モルドバ首相と会談 「民主的選挙が重要」
日本の石破首相は1日、モルドバのレチェアン首相と会談し、同国で今月28日に投票の実施が予定されている議会選挙の情勢などにつき協議した。
日本外務省がウェブサイト上で公表した。
発表によれば、レチェアン首相は、2024年のモルドバの国民投票と大統領選挙の際の状況や、今月28日に投票が予定されているモルドバ議会選挙前の情勢などについて説明した。
その際、双方は、「同選挙の民主的な実施が地域や国際社会の安定にとって重要であるとの認識で一致」した。
また石破首相は、モルドバの民主主義が守られることはかつてなく重要であり、日本として、そのために必要な協力は惜しまない」と伝えた。さらに同氏は、両国のパートナーシップを更に強化させたいと述べた。その際同氏は、農業や産業振興等の分野での支援を通じて引き続きモルドバの発展を後押ししていくと伝えた。
さらに石破氏は、日本はモルドバの民主主義と経済発展、またモルドバの主権と領土一体性を一貫して支持していると伝えた。
レチェアン首相は、ロシアによるウクライナ侵略開始後のこれまでの日本の支援に対して謝意を表明した。
なお、モルドバでは、9月28日に議会選挙の投票日を迎える。
同選挙に関して、モルドバのサンドゥ大統領の安全保障担当補佐官を務めるスタニスラフ・セクリエル氏は8月上旬に、選挙への介入の試みとして、ロシアがモルドバ国外の欧州各地で暮らすモルドバ国民を対象として偽情報拡散を活発化していると発言していた。
7月には、モルドバ首都キシナウで第1回欧州連合(EU)・モルドバ首脳会議が開催され、その際に採択された共同宣言では、ロシアによるモルドバの選挙への介入の試みに特に注意が払われていた。
同共同宣言には、「モルドバの未来は、外部圧力、外国からの干渉、印象操作なしに、モルドバ国民によって自由かつ民主的に決定されねばならない。私たちは、モルドバの民主的な選挙を破綻させることを目的とした、ロシアによる恒常的かつ増大するハイブリッド脅威、情報環境への操作と干渉、そして現地の仲介者を通じた大規模な選挙不正スキームの利用を断固として非難する」と書かれている。
写真:日本内閣広報室