今はウクライナにとって全面侵攻開始後で最も困難な外交局面=米国専門家

カーネギー国際平和基金のロシア専門家であるエリック・チアラメッラ氏は、トランプ米大統領とロシアの首脳プーチン氏の交渉に関する現在の情勢展開は全面侵攻開始後ウクライナにとっての最も困難な外交局面を示していると指摘した。

チアラメッラ氏がウクルインフォルムにコメントした。

チアラメッラ氏は、「それは、全面侵攻開始後、ウクライナにとって最も困難な外交的瞬間だ。トランプの立場は過去数か月でウクライナ有利に大きく変わったものの、彼と補佐官は、どうやら、この戦争が領土面の対立だという考えに関心があるようだ」と指摘した。

また同氏は、首脳レベルの会談への真剣な準備と米国側の経験が不足していることが、プーチンに「交渉における大きな優位」を与えることになるとし、なぜならプーチンは、ウクライナにドンバス地方の残りの場所から軍を撤退させるようトランプを説得するために全力を尽くすだろうからだと発言した。

同氏はその際、「それは、プーチンが軍事力で達成できなかったことだ」と述べた。そして同氏は、今ウクライナは2つの極めて重大な課題と向き合っていると指摘した。同氏は、その1つ目は、欧州諸国との団結を維持して、ウクライナを一方的な譲歩へ進むことを強制するような拙速な「合意」の危険性について、できるだけ多くの首脳の声をトランプに聞かせるようにすることだと指摘した。

同氏はまた、2つ目は、ウクライナは柔軟であり続け、トランプに対してウクライナが建設的であることを示し続けなければならないことだと述べた。