ロシアはモルドバ議会選挙前に国外のモルドバ人を対象とした偽情報拡散を活発化=大統領補佐官
モルドバのサンドゥ大統領の安全保障担当補佐官を務めるスタニスラフ・セクリエル氏は、9月に同国で行われる議会選挙への介入の試みとして、ロシアがモルドバ国外の欧州各地で暮らすモルドバ国民を対象として偽情報拡散を活発化していると発言した。
セクリエル補佐官がポリティコに対して発言した。
セクリエル氏は、モルドバの政権関係者たちは、9月の投票を前に、国外在住の約25万人の有権者を対象とした偽情報が急速に増加していることを観察していると指摘した。
その際同氏は、「ロシアと同国代表者たちは現在、モルドバのディアスポラを対象に努力を集中させている」と発言した。
同氏はまた、クレムリンが支援するネットワーク「マトリョーシカ」が再び活性化していると指摘した。それは、偽の「報道機関」を作り出し、それらを偽情報拡散のために利用するという戦術だという。
そして同氏は、「キャンペーンは、ディアスポラ有権者の活発さを下げること、彼らを家に残らせること、さらに、それでも選挙に行く人に対しては、彼らに偽の親欧州勢力を支持させるべく、印象操作をすることを目的としている」と発言した。
同氏は加えて、偽の「ニュース」は欧州の報道機関の見た目やスタイルを模しているが、モルドバの民主的機構への信頼を弱め、モルドバ人ディアスポラの間に混乱を広めることを目的としていると指摘した。
同氏はその他、9月28日の議会選挙投票日の際には、これまでの選挙の際に観察されたのと類似の違反行為が生じる可能性があると述べた。
その際同氏は、「例えば、欧州諸都市の投票所に爆弾が設置されたという偽のニュースや、不満の印象を生み出すために、国外でのでっちあげの抗議などだ」と述べ、外国もモニタリングを強化し、投票へ影響を及そうとするあらゆる試みに対応すべきだと発言した。
なお、昨年のモルドバ大統領選挙の際、国外有権者の大半はリベラル候補であるマイヤ・サンドゥ氏に投票していた。
写真:新欧州センター