「ロシアは平和を求めていない。皆がそれを認識せねばならない」=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は13日、ロシアは平和を求めておらず、ウクライナの提案する「平和の公式」に対してミサイルや火砲での攻撃で応えていると発言した。

ローマを訪問したゼレンシキー大統領がメローニ伊首相との会談後共同記者会見時に発言した。

ゼレンシキー氏は、「昨年にはもう、ウクライナは、世界に対して平和の公式を提示した。それは、この戦争に終止符を打つものであり、欧州全体にて侵略が繰り返されることを防ぐものだ。残念ながら、ロシアは私たちの平和の公式に、またもやミサイルと火砲で応えた。彼らは、平和に関心がない。私たち皆が認識せねばならない。彼らはどんな平和も求めていないのだ! しかし、私たち、ウクライナ人と私たちのパートナーは平和に強い関心がある」と発言した。

同氏はまた、ウクライナの「平和の公式」は10項目からなるものであり、平和への脅威を包括的に取り除くものだと喚起した。

なお、13日、ゼレンシキー大統領は、イタリアとバチカンを訪問している。

ゼレンシキー宇大統領は2022年11月15日、G20首脳へ向けたビデオ演説を行った際に、ロシアによる対ウクライナ戦争の終結に向けた10項目からなる「平和の公式」を提案していた。

「平和の公式」を構成する10項目は、以下のとおり

(1)核の安全

(2)食糧安全保障

(3)エネルギー安全保障

(4)全ての被拘束者と追放された人の解放

(5)国連憲章の履行とウクライナの領土一体性と世界の秩序の回復

(6)ロシア軍の撤退と戦闘の停止

(7)正義の回復

(8)環境破壊行為対策

(9)エスカレーションの防止

(10)戦争終結の確認

またウクライナは、G7が「平和の公式」を支持することを期待している。

写真:大統領府