ウクライナでの停戦が春までに実現する可能性は小さく、支援継続が必要=ストゥブ・フィンランド大統領
フィンランドのストゥブ大統領は、近いうちに戦争が終結する可能性は低いと警告した上で、欧州に対しウクライナへの支援を継続するよう呼びかけた。
ストゥブ大統領がAPとのインタビュー時に発言した。
ストゥブ氏は、「ウクライナにおける停戦が春までに実現する可能性は小さく、キーウは汚職スキャンダルに包み込まれているが、欧州同盟国は同国への支援を続ける必要がある」と発言した。
また同氏は、ロシアは大陸全体でハイブリッド攻撃と情報戦を続けているため、欧州が冬季を乗り切るためにはシス、すなわちフィンランドの概念でいう耐久力、強靭性、覚悟が必要になると指摘した。
同氏はその際、「少なくとも今年中に停戦が達成されたり、和平交渉が始まったりすることについては、私はあまり楽観的ではない」と述べ、3月までに「何かを始める」ことができれば良いだろうと補足した。
その他同氏は、フィンランドが1940年代にロシア(編集注:ソ連の意)と2度の戦争を経験し、国土の約10パーセントを失い、軍事的中立を受け入れた経験を喚起した。同氏はフィンランドは、2022年のロシアによるウクライナへの全面侵攻開始後にはじめてそれまでの立場を変え、北大西洋条約機構(NATO)に加盟している。
ストゥブ氏はまた、自身とトランプ米大統領との個人的な接触が、トランプ氏にフィンランドの立場やウクライナの状況、プーチンへの対応の仕方に関する見解を伝えるのに役立っていると述べ、「もし彼が10のアイデアのうち1つでも受け入れてくれれば、それは良いことだ」と指摘した。
さらに同氏は、米国による「ルクオイル」と「ロスネフチ」に対する制裁を歓迎し、それを「素晴らしい仕事だ」と称賛した。同時に、同氏はウクライナにロシアの軍事・防衛産業を攻撃する能力を与えるために、さらに多くのことを行う必要があると主張した。