ロシアの無人機がルーマニア領空を約50分間侵犯=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は13日、ロシアの無人航空機がルーマニア領空を約10キロメートル侵入し、同国の空域を約50分間飛翔したと報告した。

ゼレンシキー大統領がフェイスブック・アカウントに書き込んだ

ゼレンシキー氏は、「本日、ルーマニアは自国領空におけるロシアの無人機により、戦闘機をスクランブル発進させた。現時点の情報によると、無人機はルーマニア領内を約10キロメートルの深さまで侵入し、NATO加盟国の領空に約50分間滞在した。また本日、ポーランドもロシアの攻撃用無人機の脅威に対して軍事的な対応を行った」と書き込んだ。

また同氏は、同日ロシアの無人機はほぼ一日中ウクライナの様々な地域を飛翔していたとし、北部地域、ベラルーシとの国境近くも飛んでいたと伝えた。さらに同氏は、暫定情報によれば、ウクライナ西部ヴォリーニ州方面のウクライナ領空への侵入のためにベラルーシの領空も使用されていたと指摘した。

そして同氏は、「ロシア軍は、自国の無人機がどこへ向かっているのか、どれくらいの時間空中に滞空していられるのかを正確に把握している。飛行ルートは常に計算されている。これが偶然や誤り、あるいは下級指揮官の独断専行というのはあり得ない。これはロシアによる戦争の明白な拡大であり、彼らは正にそのように行動している。最初は小さな行動だが、最終的には大きな損失となる」と強調した。

同氏は加えて、だからこそ、他者の独立と命を破壊することに慣れている者たちからの軍事的脅威が「取るに足らないということはない」という原則に基づいて、常に予防的に行動すべきだと述べた。同氏は、ロシアはそのような行動に慣れているのであり、その行動の悪影響を感じさせねばならないと訴えた。

その上で同氏は、「対ロシア制裁が必要だ。ロシアとの貿易に対する関税が必要だ。共同防衛が必要であり、ウクライナはパートナー国に、まさにそのような防衛システムの構築を提案した。最終的に決断を下すために、何十もの『シャヘド』や弾道ミサイルが飛来するのを待つべきではない」と主張した。

写真:大統領府