独ラインメタル社、ウクライナに防空システム「スカイレンジャー」を供給へ

独防衛大手企業「ラインメタル」のアルミン・パッペルガー最高経営責任者(CEO)は、ウクライナへの防空システム「スカイレンジャー」の供給を発表した。

パッペルガー氏がZDF局とのインタビュー時に言及した

パッペルガー氏は、年内にウクライナに対無人航空機用防空システムを供給すると明言した。それは、ドイツ製戦車「レオパルト」に搭載可能な移動式防空システム「スカイレンジャー」のことだという。

同氏は、「それらのシステムは、各々が4キロメートル四方の範囲を制御し、無人機を完全に排除することができる。つまり、全ての無人機が破壊または無力化されるのだ」と述べた。さらに同氏は、ドイツ軍も関心を抱くそのシステムは、現在の状況下においてウクライナにとって極めて有用である可能性があると指摘した。

同氏はさらには、9月10日にロンドンで開催される防衛・安全保障装備国際展示会・会議(DSEI)で数億ユーロの契約に署名が行われることを明らかにした。

その他記者から2029年にロシアが北大西洋条約機構(NATO)加盟国を攻撃した場合に、ドイツには自衛の準備があるかという質問されると、パッペルガー氏は、「私たちは今、信じられないほど急速に生産能力を拡大しており、私は、2029年には自衛できるようになっていると絶対的な確信を抱いている」と答えた。

また同氏は、ピストリウス独国防相による産業界における停滞に関する最近の批判を否定しつつも、同時に、防衛部門の全てのプロジェクトに「遅延」があることは認めた。

なお、ウクライナに対するロシアの全面侵略開始以来、ラインメタル社の株価は約1700%上昇している。

写真:ラインメタル