ロシア軍兵力の不可逆的な損耗は40〜50万人=英軍情報機関
英国の軍情報機関は、2022年の対ウクライナ全面侵攻開始以降のロシア軍兵力の死者と負傷者は、約100万人と推定している。
英国防省がXアカウントにて防衛情報機関のデータをもとに報告した。
報告には、その100万人の内、おそらく約25万人が戦死者ないしは行方不明者だとし、これは第二次世界大戦後にロシアが出している最大の数だと指摘されている。
また、2025年には、ロシアはおそらく20万人以上の損耗を出しているとあり、ウクライナ軍参謀本部が毎日のロシア軍の兵力損耗数を平均で1250人以上と報告していると書かれている。
同時に英国情報機関は、ロシアの不可逆的な兵力損耗(死亡、行方不明、重傷)は、おそらく、100万人の内40万〜50万人だろうと推定している。
その際、情報機関は、「負傷した兵士、特に重傷を負った者や完治不可能の兵士は、あらゆるレベルの支援提供においてロシアの軍事医療システムに過大な負担をかけており、これが深刻な兵站問題と人員不足につながっている」と指摘している。
さらに、同報告書には、ロシア軍がウクライナ軍を分散させ、防衛線を突破し、戦術的優位を得るために、「肉弾強襲」戦略を継続する可能性が高いと指摘している。また、ロシアの最高指導部には、それが国民やエリート層からの戦争支持に悪影響を与えず、かつこれらの損耗を新兵で補うことができる限り、継続的な高水準の損耗を容認する用意があるのはほぼ確実だと指摘されている。
これに先立ち、ウクライナ軍参謀本部は12日、2022年2月24日から2025年6月12日までのロシアによる対ウクライナ全面侵略戦争の期間におけるロシア軍の兵力損耗数が100万人を超えたと発表していた。