ロシア軍、キーウを弾道ミサイルと無人機で大規模攻撃 15名負傷
ウクライナへの全面侵略を続けるロシア軍は、24日未明に同国首都キーウなどを弾道ミサイルと自爆型無人機で大規模に攻撃した。現時点までに負傷者が15名出たことが判明している。
トカチェンコ・キーウ市軍行政府長官がテレグラム・チャンネルで報告した。
トカチェンコ氏は、ロシア軍は無人機と弾道ミサイルで同時に攻撃する戦術を改善してきていると指摘した。
同氏が24日8時の時点の情報として報告した、キーウ市内各地区の被害状況は以下のとおり。
・ホロシーウシキー地区:無人機の破片が複数地点に落下。1名負傷、自動車5名破損。
・スヴャトシンシキー地区:複数地点の非居住インフラが破損。火災発生。犠牲者情報なし。
・ソロムヤンシキー地区:集合住宅の4、5階で火災発生。7名が負傷。
・シェウチェンキウシキー地区:非住居建築物で火災発生。
・ドニプロウシキー地区:破片により集合住宅3階のアパートが破損。2名負傷。
・オボロンシキー地区:5名負傷。4地点で破損確認。破片が開けた場所に落下。商業施設が破損。集合住宅3〜6階で被害。火災発生。
ゼレンシキー宇大統領もまた、Xアカウントで、キーウへの大規模攻撃を報告した。
ゼレンシキー氏は、「現在キーウではロシアのミサイルと無人機の一部を処理している。着弾と破片落下の現場、必要な全ての場所で、救助作業が続いており、緊急当局が活動している。未明、市内では多くの火災と爆発があった。再び、住宅、自動車、企業に被害が出た。残念ながら、負傷者が出ている」と伝えた。
また同氏は、本日未明はウクライナ全土にとって困難だったとし、250機の攻撃型無人機(その多くがイラン製「シャヘド」)と14弾の弾道ミサイルで攻撃が行われたとし、オデーサ州、ヴィンニツャ州、スーミ州、ハルキウ州、ドネツィク州、キーウ市・キーウ州、ドニプロペトロウシク州で被害が出たと報告した。そして同氏は、「あらゆるところで民間人が狙われた。死者が出ている。遺族と近親者に哀悼の意を伝える」と書き込んだ。
その上で同氏は、「このような攻撃の度に、世界は、戦争長引かせの原因はモスクワにあると確信している。ウクライナは何度も停戦を提案してきた。完全停戦も、空の停戦もだ。それら全てが無視された。結果を出して、真の外交を始めるために、ロシアに対してはるかに強力に圧力をかけなければならないのは明白だ。私たちは、米国、欧州、私たちのパートナー皆からの制裁措置を待っている。ロシア経済の重要部門への追加制裁だけが、ロシアに停戦を強制する。支援し、支えてくれている1人1人に感謝している」と伝えた。
中部キーウ州軍行政府は、テレグラム・チャンネルにて、同州では今回のロシア軍の攻撃によりブロヴァリ地区、ボリスピリ地区、ブチャ地区、オブヒウ地区、ヴィシホロド地区で被害が確認され、3名が負傷したと報告した。